経済ニュースダイジェスト

2026/09/10(木)22:00 JST  |  号ID: 2026-09-10-2200

ECBの利上げと米国の物価・雇用統計、欧州の通商防衛、AI半導体・データセンター投資、ソフトウェア再編という7つの重要な動きをお伝えします。

ECB、政策金利を0.25ポイント引き上げ—預金金利2.50%

欧州中央銀行(ECB)は9月10日、主要3金利を0.25ポイント引き上げ、9月16日から預金金利を2.50%、主要リファイナンス金利を2.65%、限界貸出金利を2.90%とします。中東紛争による物価圧力が長引くとし、総合インフレ率を2026年3.0%、2027年2.5%、2028年2.1%と予測。成長率見通しは同0.9%、1.4%、1.5%で、2026・27年分を上方修正しました。

米卸売物価、8月は前年比5.4%上昇—市場予想を上回る

米労働省の8月生産者物価指数(PPI)は前月比0.4%、前年同月比5.4%上昇しました。前年比は市場予想の5.3%を上回り、発表直後にS&P 500とNasdaqの先物が下げ幅を広げました。食品とエネルギーを除くコア指数も前月比0.2%、前年比4.6%上昇しており、翌週のFOMCを前にインフレ圧力の粘着性が改めて意識されます。

米新規失業保険申請、20.6万件に減少—解雇は低水準

9月5日までの週の米新規失業保険申請件数は、前週から1,000件減の季節調整済み20万6,000件でした。市場予想は20万5,000件で、申請件数は7月半ば以降18万9,000〜21万2,000件の狭い範囲にあります。8月29日までの継続受給者数も1,000人減の177万4,000人となり、採用の緩やかな回復と解雇の少なさを示しました。

EU主要国、化学品・プラスチックの輸入制限を検討

フランスとイタリア、さらにドイツも、化学品・プラスチックへの広範なセーフガード調査をEUに要請する方向です。対象候補はPET樹脂、エポキシ樹脂、ガラス繊維で、数量枠を超える輸入に関税を課す仕組みは中国だけでなく日本など自由貿易協定国にも適用され得ます。最終措置には加盟国15カ国以上かつEU人口の65%以上の賛成が必要です。

中国AI半導体が値上げ—HBM不足でHuaweiは最大50%高

中国のAI半導体メーカーが、高帯域幅メモリー(HBM)の世界的な不足と調達費上昇を受けて価格を引き上げています。HuaweiのAscend 950DTカードの提示価格は25万元超となり、2カ月前比20〜50%高。Cambriconの次世代690も20〜30%高くなりました。米国の輸出規制後、割高な流通経路への依存が増え、国産AI計算基盤のコスト上昇が鮮明です。

Nvidia、豪州でAI計算容量を最大2GW増強へ

NvidiaはFirmus、CDC、NEXTDC、AirTrunkと連携し、2027年までに豪州で最大2ギガワットのAI向けデータセンター容量を整備する計画を示しました。業界団体の推計では豪州の現在の計算容量は1.6GWで、計画分だけで現状を上回ります。NvidiaのDSX基盤を用い、AIモデルやアプリ開発を支える一方、電力・水使用への規制議論も強まりそうです。

Bending Spoons、Miroを13.6億ドルで買収へ

イタリアのソフトウェア企業Bending Spoonsは、共同作業プラットフォームMiroを現金13.6億ドルで買収します。Miroの純現金を含む株式価値は約17.9億ドルで、年間経常収益は約6億ドル、その約90%を法人顧客が占めます。完了は2026年第4四半期の予定で、Miro株主の一部は受取額のうち2.95億ドルをBending Spoons株へ再投資します。

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