経済ニュースダイジェスト

2026/06/22(月)06:00 JST  |  号ID: 2026-06-22-0602

週明け月曜朝の号をお届けします。米国市場はきょう22日(月)、19日(金)のジューンティーンス休場と週末を挟んだ約4日ぶりに取引を再開します。株価指数先物は堅調で、休場明けの上値を試す展開が意識されています。週末はスイス・ビュルゲンシュトックでの米イラン協議が動き、ヴァンス副大統領は「大きな前進」を強調しましたが、トランプ大統領はレバノン情勢を巡りイランへの再攻撃を警告するなど、楽観一色とは言い切れません。ホルムズ海峡では原油タンカーの通航が急回復し、イランも輸出を再開しています。今週は世界の中銀・物価指標とフェデックス/マイクロンの決算が集中するうえ、円は約40年ぶり安値圏にとどまります。市場を貫くテーマは引き続きウォーシュ新FRB(連邦準備理事会)議長のタカ派化を背景とするドル高・米金利上昇です。本号は休場明けの注目材料を中心に5本でお伝えします。

米国市場、きょう22日に取引再開 — 株価指数先物は堅調、休場明けの上値試す

米国の株式市場はきょう22日(月)、東部時間午前9時30分から通常通り取引を再開します。19日(金)はジューンティーンス(連邦祝日)でニューヨーク証券取引所・ナスダックともに全日休場となり、週末を挟んで約4日ぶりの売買再開です。再開を前に株価指数先物は買い優勢で、S&P500種先物が約1.08%高、ナスダック100先物が約1.91%高と、ハイテク主導での堅調なスタートを示唆しています。連休前の18日はS&P500が米イラン和平への期待から上昇しており、休場中に積み上がった材料を織り込む格好となります。もっとも長期休場明けは値動きが荒くなりやすく、中東情勢や米金利の動向次第では振れ幅が拡大する点には注意が必要です。今週後半には物価・決算イベントが控えており、再開直後の地合いがその地ならしとなります。

米イラン協議、ヴァンス氏「大きな前進」 — 一方でトランプ氏はレバノン巡りイラン再攻撃を警告

スイス・ビュルゲンシュトックで続く米イラン協議について、ヴァンス副大統領は21日(日)、記者団に「ここ数時間ですでに大きな前進があった。今後さらに前進が見込める」と述べ、交渉の進展を強調しました。トランプ大統領も同日、両国が「素晴らしい合意」に達したと表明しています。協議には国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長やカタール・パキスタンの仲介団も加わり、核問題や凍結資産の扱いが議題に上りました。ただ前進ムードの裏で緊張も走っています。トランプ氏はSNSで「イランはレバノンの高給取りの代理勢力に問題を起こさせるのを直ちにやめねばならない。さもなければ先週同様、いや、より強烈にイランを叩く」と警告。6月12日合意・17日署名の覚書(MOU)は発効直後から強い圧力にさらされており、レバノン停戦の安定が60日間の集中交渉の生命線であることを改めて浮き彫りにしました。和平の実現性を巡る綱引きは、原油や逃避資産の値動きを左右し続けます。

ホルムズ海峡でタンカー通航が急回復 — イラン産超大型船も輸出再開、正常化にはなお時間

原油供給の要衝ホルムズ海峡では、覚書に基づく商業航行の再開後、タンカー通航が目に見えて回復しています。報道によると、海峡の再開以降に通過した原油タンカーは少なくとも20隻に達しました。サウジアラビア籍の超大型原油タンカー(VLCC、最大約200万バレルを積載)3隻とアラブ首長国連邦(UAE)籍1隻が通過したほか、戦時中に位置情報の発信を止めていたイランの超大型タンカーが相次いで発信を再開し、原油を満載した5隻が湾岸を出発したのが確認されています。これはイランの原油輸出再開を示す動きで、世界の供給増観測につながります。ただ通航量は依然、戦前の1日100隻超という水準を大きく下回っており、滞留した船舶の解消には数週間を要する見通しです。原油・LNG船は重要度の高さから優先的に通航が認められる見込みで、当面はタンカーとLNG船から正常化が進むとみられます。供給正常化への期待は、足元で値を崩している原油相場の上値を抑える要因となります。

今週の決算ハイライト — 23日フェデックス、24日マイクロン、世界貿易とAI半導体需要を映す

休場明けの一週間は主要企業の決算が物価指標と並ぶ焦点となります。まず23日(火)には物流大手フェデックスが2026会計年度第4四半期(FY26 Q4)決算を発表します。市場予想は1株利益(EPS)5.91ドル、売上高241.8億ドル(前年同期比8.8%増)。利益は前年の6.07ドルから約2.6%減と見込まれますが、同社は過去4四半期連続で予想を上回っており、コスト削減策「Network 2.0」の効果、貨物部門(Freight)分離の影響、そしてFY27通期見通しが注目されます。世界の貨物量を映す「景気の体温計」として読まれます。続く24日(水)の引け後には半導体メモリ大手マイクロン・テクノロジーが第3四半期決算を発表。市場は供給逼迫による価格上昇を背景に爆発的な伸びを織り込んでおり、EPS予想は前年同期の1.91ドルから20.05ドルへ、売上高は前年比約276%増の350億ドルに達するとみられています。AI・半導体需要の強さを測る重要指標となり、休場明けで反発を試すハイテク株の地合いにも影響しそうです。

円、約40年ぶり安値圏で介入警戒続く — 7.3兆円規模の介入と利上げでも効果は限定的との分析

外国為替市場では円が1ドル=161円台と約40年ぶりの安値圏にとどまり、当局による介入警戒が続いています。日本は4〜5月にかけて外貨準備から11.7兆円超(約728億ドル)を投入して円買い介入を実施し、日銀も政策金利を約30年ぶりの高水準へ引き上げました。にもかかわらず円は160円台で低迷しており、報道はその効果が限定的にとどまった背景を分析しています。要因として、円安が日米の金利差や資本フローというファンダメンタルズに支えられていること、そして片山さつき財務相らが「断固たる行動」を繰り返し示唆したことで、かえって介入のサプライズ効果(不意打ちの度合い)が薄れた点が挙げられています。ウォーシュFRBのタカ派化でドル高・米金利上昇圧力が強まる中、為替の方向感を変えるには金利差の縮小を伴う材料が必要との見方が根強く、当面は当局の口先・実弾介入と市場の試し合いが続きそうです。

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