こんにちは。週末で主要市場が休場のため、本号も新規の重要トピックは限られています。そのなかで、(1)野村證券が日経平均の年末予想を引き上げたこと、(2)米国が対イラン追加制裁を発動し核交渉が難航していること、(3)本日開かれるOPECプラス閣僚会合、(4)週末も軟調が続く暗号資産、の4本を取り上げます。新規確報が乏しい時間帯のため、件数を絞っています。先週末にかけての半導体株急落とドル円160円台乗せを背景に、来週の日米欧の金融政策イベントへ向けた論点を中心にお伝えします。
野村が日経平均の年末予想を68,000円へ上方修正 — AI・半導体の好業績と停戦期待を反映
日本株の見通しを巡る動きです。野村證券は、日経平均株価の2026年末予想を従来の60,000円から68,000円へ引き上げました。2027年末を70,000円、2028年末を72,500円と見込みます。背景には、AI・半導体関連企業(ソフトバンクグループを除く)の経常利益が2026年度に倍増する見通しと、急ピッチで進む業績の上方修正があります。指標面では、TOPIXの予想1株当たり利益(EPS)を2025年度の204.8(前年度比+14.9%)から、2026年度225.2(同+10.0%)、2027年度257.1(同+14.2%)へと切り上げました。中東情勢の停戦期待が織り込まれた点も追い風とされています。もっとも、先週末にかけてのフィラデルフィア半導体指数(SOX)の急落が示すように、AI・半導体の業績改善ペースが持続可能かを見極める局面でもあり、強気の前提が試されやすい地合いです。野村は引き続き電機・機械を中心に、AI・半導体・防衛・ロボットなどテーマ性の高いセクターに注目するとしています。
出典: Newsweek日本版(ロイター) / 野村證券
米が対イラン二次制裁を発動(6日) — 核合意は難航、凍結資産と濃縮権で隔たり
中東を巡る外交では、進展期待と逆行する動きが伝えられました。米政府は6月2日にイランへの新規制裁を一時停止しましたが、わずか4日後の6日には、個人10人と金融・投資・貿易関連の27社に対し二次制裁を科しました。核交渉では、米国とイランは戦闘の停止やホルムズ海峡の通航再開を盛り込んだ60日間の覚書(MOU)の大筋で歩み寄ったものの、最終合意には至っていません。イランは凍結資産(推計120億〜240億ドル)の早期解放を優先するよう求める一方、米国は資産の少なくとも25%を留保する構えで、ウラン濃縮の継続権や高濃縮ウラン在庫の扱いも依然として大きな隔たりとなっています。イランはオマーンを仲介役に対案を示す方針とされ、交渉は綱引きが続いています。合意進展は原油の供給不安後退を通じて相場の重しとなりやすい一方、決裂や制裁強化はホルムズ海峡を巡るリスクを再燃させます。北海ブレント原油は1バレル94〜95ドル前後で推移しています。
出典: Iran International / CNBC
きょう7日にOPECプラス閣僚会合 — 7月の増産是非が焦点、結果は週明け相場の手掛かりに
原油市場では、本日7日(日曜)にOPECプラスの主要産油国による閣僚級会合が開かれます。7月の生産目標を協議する見通しで、5月3日の会合で決めた日量約18.8万バレルの増産路線を維持・調整するかが焦点です。市場は、中東情勢による供給不安と、世界景気の減速に伴う需要鈍化懸念との綱引きを意識しており、当面は1バレル90〜100ドルのレンジ内での推移を見込む声が多くなっています。先週はブレント原油が一時97ドル近辺まで上昇した後、94〜95ドル前後へと反落しており、米イラン交渉の不透明感が相場の振れを大きくしています。原油高はインフレ圧力を通じて各国の金融政策にも影響するだけに、本日の会合結果は週明けの市場にとって重要な手掛かりとなりそうです。
出典: CNBC / Al Jazeera
ビットコインが週末も6万1千ドル台で軟調 — 恐怖指数は29、リスクオフ継続
暗号資産市場では、週末もリスク回避の地合いが続いています。ビットコインは6万1,500ドル前後で推移し、前週末にかけて6万4,000ドルを割り込んだ際には24時間で約11億ドル規模の強制決済(ロスカット)が発生しました。市場心理を示す「フィア&グリード指数」は29と「恐怖(Fear)」の領域にあり、投資家の慎重姿勢がうかがえます。背景には、現物ETFからの資金流出の継続、強い米雇用統計を受けた米長期金利の上昇、年初来のピーク(約12.6万ドル)からの調整局面の長期化があります。リスクオフ局面でも金やビットコインよりドルが選好される展開が続いており、暗号資産は株式や金利の動向に振り回されやすい状況です。週末は出来高が薄く値動きが荒くなりやすい点にも留意が必要です。
出典: Crypto Briefing / Yahoo Finance