日経平均終値64,693円で反落、▲306円(▲0.47%) — 中東リスク再燃、ソフトバンクGが指数押し下げ
5月28日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、終値は前日比306円29銭安の64,693円12銭となりました。午前には一時64,000円を割り込む場面もあり、午後にかけても戻りが鈍い展開でした。米軍によるイラン国内への新たな空爆報道で中東情勢への警戒感が再燃し、利益確定売りが優勢となりました。寄与度ではソフトバンクグループが単独で日経平均を約118円押し下げ、AI関連の代表銘柄として続落しています。一方ファーストリテイリングは指数を45円押し上げ、ディフェンシブ・内需色の銘柄に資金が逃げる構図が見られました。月末を控えた機関投資家のリバランス売り(いわゆる「5月売り」)観測も嵩み、6万5,000円大台の重さを再確認する結果となっています。ドル円は159円台半ばで小動きとなり、為替面から株価を支える力は限定的でした。
出典: 日本経済新聞 / 株探ニュース
米軍がイランで新たな「防衛的」空爆 — 原油Brentは96ドル台へ反発、ホルムズ通過船舶は累計23隻のみ
米軍はイラン国内の「米軍と商業航行を脅かす施設」を標的に新たな空爆を実施したと発表し、停戦の枠組みを取り巻く緊張が再び高まりました。原油市場では前日にWTI先物が88.68ドルまで急落していた反動と地政学プレミアム再評価が重なり、28日アジア・欧州時間にかけてBrent先物が前日比+2.5%程度の約96.6ドルまで戻しています。イラン革命防衛隊(IRGC)は27日、停戦合意以降にホルムズ海峡通過を認めた「敵国」船舶は累計23隻にとどまると国営TVで明らかにし、海上交通の実質的な再開には程遠い実態が浮かびました。トランプ大統領は「合意は皆にとって素晴らしいものでなければならず、さもなくば前線に戻る」と発言し、決裂シナリオを排除していません。エネルギー株・防衛株が買われ、欧州航空・観光株が売られる展開となっています。
出典: RFE/RL / Trading Economics
デル・テクノロジーズ決算が日本時間29日早朝に発表 — AIサーバー売上13B・受注残43Bドルが焦点
デル・テクノロジーズは米国時間5月28日引け後(日本時間29日早朝5時頃)にQ1 FY27決算を発表します。市場コンセンサスは売上高約34.9億ドルで前年比+49%、調整後EPS約2.88ドル(同+86%)と高い伸びが織り込まれています。会社ガイダンス自体も売上34.7〜35.7億ドル・ISG部門は二桁倍率の成長を見込んでおり、AIサーバー売上が想定の13億ドルを超えるか、粗利率の改善が確認できるかが最大の論点です。同社はFY27通期で売上高1,380〜1,420億ドル(+23%)、AIサーバー売上500億ドル(+103%)、AIサーバー受注残約430億ドルを抱える状況で年初来株価は約135〜140%上昇しています。スノーフレーク・HP・マーベル・マイクロンに続くAIサプライチェーン決算のフィナーレに位置付けられ、市場の天井圏に水を差すかどうかが注目されます。
出典: TradingKey / Benzinga
29日朝の日本経済イベント — 東京都区部5月CPI速報と4月の為替介入実績、日銀正常化の二大ヒント
5月29日(金)朝8時30分には総務省が東京都区部5月分の消費者物価指数(CPI)速報を、同時間帯に財務省が4月の外国為替平衡操作(介入)実績を公表する予定です。4月分の東京都区部コアCPIは前年比+1.5%と前月から伸びが減速しており、5月分も2%割れの水準で着地するかが日銀の追加利上げ判断に直結します。同時に公表される介入実績では、3〜4月のドル円158〜160円圏での財務省・日銀のドル売り円買い介入規模が判明する見通しで、市場では数兆円規模の実弾投入が観測されています。28日のドル円は159.5円台で膠着しており、CPI下振れと介入確認の組み合わせ次第で円買い・円売り両方向に大きく振れる可能性があります。来週6月2日にはISM製造業、6日には米雇用統計が控えており、週末にかけてレンジ崩壊リスクが高まっています。
出典: 総務省統計局 / 外為どっとコム
欧州株が反落、Stoxx 600が▲0.5%・Stoxx 50が▲1.0% — イラン情勢警戒で売り優勢
28日の欧州株式市場は主要指数が軒並み下落して始まりました。汎欧州のStoxx 600指数は0.5%安の628前後、ユーロ圏のStoxx 50指数は1.0%安の6,070付近で推移しています。米イラン交渉の不透明感に加え、ECBが27日公表した金融安定報告で「急激かつ大幅な市場価格再評価のリスク」を改めて警告したことが上値を抑えています。エアバスやアームホールディングス等のシクリカル銘柄が下げを主導し、エネルギー大手シェル・トタルエナジーズは原油反発で堅調と業種別に明暗が分かれています。欧州国債市場ではドイツ10年債利回りが2.45%付近で小動き、リスクオフ局面ながら国債への逃避は限定的です。ECBは6月理事会で政策金利を据え置く公算が大きく、夏場にかけて中東情勢の行方が利下げ再開の判断を左右しそうです。
出典: CNBC Europe / ECB Financial Stability Review
中国の不動産危機が長期化 — 投資はGDP比6.1%まで半減、消費押し下げ続く
中国経済研究機関の最新分析によると、2024年と2025年の不動産開発投資は前年比それぞれ▲10.6%、▲17.2%と二桁減が続き、新規建設着工は2025年だけで▲20.4%、住宅販売面積も▲8.7%減少しました。住宅投資のGDP比率は2020年の12.3%から2025年には6.1%とほぼ半減し、雇用と家計バランスシートを通じた消費抑制が長期化しています。2026年Q1の実質GDP成長率は公式統計で+5.0%とされたものの、内訳では消費の弱さとイラン戦争由来のインフレ圧力が成長を蝕んでいることが指摘されています。中国人民銀行(PBOC)は5月26日にMLF金利を過去最低の1.45%へ引き下げて景気下支えを試みていますが、北京が抜本的な財政出動より「危機を緩やかに溶かす」消極的アプローチを選択しているとの見方も根強く、日本の対中輸出関連株や鉄鋼・建機セクターには下押し要因が続きます。
出典: The Economy / Brookings