経済ニュースダイジェスト

2026/05/28(木)06:00 JST  |  号ID: 2026-05-28-0600

原油急落、WTI 88ドル台 — イラン国営TVが「合意後1カ月でホルムズ正常化」と報道

5月27日の原油市場でWTI先物が前日比6%安の88.3ドルまで急落し、ブレント原油も96ドル台前半に沈みました。イラン国営テレビが、米イラン暫定合意の草案にホルムズ海峡の商業航行を合意成立後1カ月以内に正常化する条項が含まれていると報じたことが売りの引き金となりました。ホルムズ海峡はイランが2月下旬から実質的に封鎖しており、世界の石油輸送の約2割が通過する要衝です。航行再開が実現すればOPEC産油国の輸出が回復し、供給逼迫が大幅に緩和される見通しです。ただしイランの核計画をめぐる文言で交渉は依然難航しており、トランプ大統領は閣議で「合意にはまだ至っていない」と述べ、「さもなければ仕事を終わらせるだけだ」と圧力をかけました。

マーベル・テクノロジーQ1決算、売上高24.2億ドルの過去最高 — AI半導体需要が持続

マーベル・テクノロジーは5月27日引け後にQ1 FY27(2026年2〜4月期)決算を発表し、売上高が前年同期比28%増の24.18億ドルと過去最高を更新しました。非GAAPベースのEPSは0.80ドルで、市場予想の0.75ドルを上回りました。データセンター向けカスタムAIチップとネットワーキング製品の需要が牽引しており、非GAAP粗利益率は58.9%を確保しています。同社株は年初来で142%上昇しており、好決算を受けてアナリストは強気姿勢を維持しています。前号で取り上げたマイクロン(時価総額1兆ドル突破)に続き、AI半導体銘柄の業績拡大サイクルが持続していることが確認されました。

セールスフォースQ1好決算、売上高111億ドルで前年比13%増 — AI統合が奏功

セールスフォースは5月27日にQ1 FY27(2026年2〜4月期)決算を発表し、総売上高が前年同期比13%増の111億ドルとなりました。非GAAP EPSは3.88ドルで前年比50%の伸びを記録し、GAAP営業利益率は21.1%、非GAAP営業利益率は34.8%に達しています。サブスクリプション&サポート収入は106億ドル(同14%増)で、2025年に買収したインフォマティカが4.28億ドルを寄与しました。通期FY27の売上見通しは458〜462億ドル(前年比10〜11%成長)と提示されました。残存履行義務(RPO)は679億ドルに積み上がっており、エンタープライズ向けAI需要の持続が確認されています。

ボーイング737 Max月産47機をFAAが承認 — 経営再建に追い風

ボーイングのケリー・オートバーグCEOは5月27日、連邦航空局(FAA)による737 Maxの月産47機に向けた「キャップストーン・レビュー」を完了したと発表しました。現在の月産42機から段階的に引き上げ、今後数カ月で47機体制を整える計画です。さらにオートバーグ氏は将来的に月産63機を目指すと表明しましたが、47機から52機への移行には最低6カ月を要する見込みです。ボーイングは2024年の製造品質問題以来、FAAの監視下で生産体制の改善を進めてきました。増産は収益性の改善とキャッシュ創出の加速につながる見通しで、航空機需要の回復を背景に経営再建が一歩前進しました。

ダウ平均50,644ドルで史上最高値更新 — 原油安が支え、半導体株は一服

5月27日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は前日比182.60ドル高(+0.36%)の50,644.28ドルで取引を終え、史上最高値を更新しました。S&P500は7,520.36(+0.02%)と小幅ながら連日の最高値を記録し、ナスダック総合は26,674.73(+0.07%)でした。原油急落がエネルギーコスト低下の期待を呼び、景気敏感株を中心にダウを押し上げました。一方、半導体株には前日までの急騰に対する利益確定売りが入り、S&P500全体の上値を抑えました。引け後にはマーベルやセールスフォースなど52社が決算を発表しており、28日の取引ではこれらの結果を織り込む展開が見込まれます。

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